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不動産開業は未経験からでもできる?
注意点や成功の秘訣を解説
はじめに
不動産業は少数の大企業だけでなく中小企業にも広く開かれているほか、他の業種のように在庫を抱える必要がないなどの理由から、未経験者でも比較的開業しやすい業種といわれています。
しかし、成功が保証されているわけではないため、本当に未経験者でも開業できるのか、不動産業界について理解を深めておくことが大切です。
この記事では、不動産開業は未経験からでもできるのか、注意点や成功の秘訣について解説します。
不動産業を未経験から開業することは可能か?
不動産業を未経験から開業することは可能です。しかし、不動産業界の知識や経験が不動産業経験者と比べて不足しており、勉強すべきことが多岐に渡るほか、人脈作りが容易ではありません。
そのため、不動産業での新規開業が可能であるものの、高いハードルがあるということを十分に理解した上で、しっかり対策を練ってから開業する必要があるでしょう。
不動産業で開業する人が多い理由
不動産業経験者だけでなく未経験者も含めて、不動産業で開業する人は多いです。なぜ、不動産業で開業する人が多いのでしょうか。
不動産業で開業する人が多い理由として、以下の3つが挙げられます。
- 在庫を抱えなくていい
- 高額な取引が可能
- 営業スキルを活かせる
それぞれの理由について詳しく説明していきます。
在庫を抱えなくていい
商品を販売する業種の場合、販売用の商品の在庫を抱えなくてはなりません。そのため、商品を仕入れる際に資金が必要になるほか、売却できなかった場合には不良在庫を抱えるリスクを伴います。
不動産仲介業は売却を検討している人、または購入を検討している人を仲介するビジネスモデルなので、在庫を抱えることはありません。
そのため、多額の開業資金を事前に用意する必要はなく、不良在庫を抱えて悩むことがないという点が不動産仲介業の魅力といえるでしょう。
高額な取引が可能
不動産仲介業における主な収入源は、仲介を成立させた際に買主や売主から支払われる仲介手数料です。仲介手数料の金額は、不動産会社が自由に決められるわけではありません。
宅地建物取引業法に上限が定められており、物件価格が400万円を超える場合には「物件価格×3%+6万円+消費税」の範囲内で仲介手数料を買主または売主に請求できます。
仮に、5,000万円の物件を仲介した場合には、171万6,000円を買主または売主に請求できるため、1回の取引で手に入る利益が大きいことが分かります。
数回仲介を手掛けるだけでサラリーマンの年収を軽く超えるという点からも注目されていますが、未経験から始めるには知識の面でハードルが高いということを忘れてはなりません。
営業スキルを活かせる
不動産業界で働いていない人でも、他の業界で営業職を担当していた人は、その経験を活かせます。営業職を担当していた人は、その時に築き上げた人脈を活かせるという点でも有利に開業できます。
このように、不動産業界は大きな利益が期待できるほか、前職の経験を活かしやすいという理由から新規に開業する人も多いです。
しかし、成功が保証されているわけではありません。また、開業後新規の顧客を獲得しにくく、収入が安定しにくいという懸念もあり、新規開業したものの撤退する人も多いということを忘れないでください。
不動産開業までの道のり
不動産開業を速やかに進めるためには、開業の流れを事前に把握しておくことが大切です。不動産開業までの道のりは、以下の7つのステップです。
- 1.不動産業の種類を決める
- 2.個人と法人どちらで始めるかを決める
- 3.開業資金の準備
- 4.事務所の設置
- 5.宅地建物取引士の配置
- 6.宅地建物取引業免許の申請
- 7.各協会への加入
詳しい内容は以下の記事で紹介しています。
>>不動産開業にかかる資金とは?費用が一目でわかる早見表公開
>>不動産で開業するには?事前に知っておきたい9つのこと
不動産業を未経験から開業する際の3つの難関
不動産業を未経験から開業する際は、以下の3つの難関を克服しなくてはなりません。
- 1.宅地建物取引士の配置
- 2.銀行からの融資
- 3.開業後の実務
各難関について詳しく説明していきます。
難関1:宅地建物取引士の配置
不動産業を未経験から開業する際に注意しなくてはならないのが、宅地建物取引士の配置です。不動産業では、必ず従業員5人に1人の割合で宅地建物取引士という国家資格の所有者を配置しなくてはなりません。
不動産業の経験者の場合は、宅地建物取引士の資格を自身が所有しているということが多いですが、未経験者の場合は所有していないことがほとんどです。
自身で資格を取得することも可能ですが、合格率が15%程度の国家試験で、専門的な知識がない人にとっては難易度が高め(300時間程度の勉強が必要)です。
有資格者を雇用することにより問題は解決しますが、人件費がかかるほか、有資格者が退職すると再度有資格者を雇用しなくてはならない点に注意しましょう。
難関2:銀行からの融資
不動産業は、在庫を抱えるビジネスモデルではありません。そのため、必要な初期費用は比較的少なめですが、それでも400~500万円程度の資金を用意しておく必要があります。
必要な資金は、銀行の融資を利用する人が多いですが、未経験者が融資を受けることは容易ではありません。その理由は、未経験者は実績がなく、融資を実行しても回収できないリスクが高いため銀行が融資の判断を慎重に行うからです。
銀行以外の資金調達先として、民間ではなく政府系の日本政策金融公庫も挙げられます。
民間の銀行、政府系の日本政策金融公庫いずれも、未経験者の場合には融資を受けられるとは限らないため、自己資金でも開業できるようにある程度のお金を貯めておきましょう。
開業資金に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
>>不動産開業にかかる資金とは?費用が一目でわかる早見表公開
難関3:開業後の実務
不動産業経験者の場合は、お客様のニーズに対して的確なアドバイスや対応ができるため、お客様の満足度が高く、成約に至りやすいです。
しかし、未経験者の場合は、お客様のニーズに対してのアドバイスや対応が不十分であるため、満足度が低く成約のチャンスを逃す可能性もあります。
不動産仲介業は1回の成約が業績に与える影響がとても大きいため、チャンスを逃してしまうことは致命的です。少しでも成約率を高めるためにも、接客ノウハウを身に付けることが不可欠と言えるでしょう。
未経験から不動産開業を成功させる4つのポイント
不動産業未経験者が開業を成功へと導くには、以下の4つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 1.開業資金を抑える
- 2.事務所は専用テナントを用意する
- 3.開業後の見通しを立てておく
- 4.できれば短期間でも不動産業務を経験する
各ポイントについて詳しく見ていきましょう。
1.開業資金を抑える
不動産業を開業する際は、営業保証金(供託金)を最寄りの供託所に納めなくてはなりません。営業保証金の金額は、主たる事務所(本店)で1,000万円、従たる事務所(支店)で500万円です。つまり、営業保証金を含めた初期費用は、最低でも1,000万円以上かかるということです。
金融機関の融資を利用すれば初期費用の負担を抑えられますが、未経験者が融資審査に通るのは難しいため、1,000万円以上を自己資金で補うことになります。
しかし、全日本不動産協会が提供している各種サポートサービスを利用すれば、弁済業務保証金分担金という制度によって必要な営業保証金を主たる事務所は60万円、従たる事務所は30万円に抑えられます。
初期費用を抑えることができれば、その分だけ他の部分に資金を回せるようになるため、経営リスクを大幅に軽減できるでしょう。
2.事務所は専用テナントを用意する
事務所を開設するにあたり、自宅やシェアオフィスで費用を抑えたいと考えている人も多いと思います。
しかし、事務所であれば何でも良いというわけではなく、以下の要件を満たす必要があります。
- 専用の出入口を有している
- 居住スペースと分離されている
- 事務所としての形態が整っている
- 他の法人と共有していない専用の出入口を有している
- 他の法人との間に間仕切りがある
3.開業後の見通しを立てておく
不動産開業では、開業時だけでなく事務所を維持するためのランニングコストが発生するため、すぐに収入を得られる状況を作っておくことが大切です
例えば、仲介業だけでなく管理業も並行するという方法があります。仲介業は、売買や賃貸の仲介がなければ収入を得られません。しかし、駐車場や賃貸物件などを管理する管理業の場合、賃料収入の一部を管理手数料としてオーナーから受け取れます。
また、小規模不動産特定共同事業(投資家から出資を募り、不動産取引から得られる収益を分配する事業)を手掛けて、管理手数料を受け取るのも選択肢の1つです。
仲介業とは異なり、管理業は定期的・継続的に収入が得られるため、うまく取り入れていきましょう。
4.できれば短期間でも不動産業務を経験する
不動産業未経験者は、できる限り不動産業務を経験することをおすすめします。
その理由は、実務経験があれば宅地建物取引士の試験時に問題を解きやすいほか、お客様のニーズに対して適切なサポートをすることで信頼を勝ち取りやすい、以前の勤務先のお客様を引き継げる可能性があるためです。
一通りの仲介業務、管理業務を経験しておいた方が安心して開業できるため、最低でも1年勤務することをおすすめします。
LIXIL不動産ショップの加盟店のなかには、まったくの未経験で加盟するケースもあります。実務担当先任者が最低でも2名以上おり、有資格者(宅地建物取引士)がいれば、オーナーに経験がなくても問題ありません。
実務経験がまったくない方は、LIXIL不動産ショップに一度ご相談ください。
そのほかにも開業を成功させるポイントをこちらの記事で紹介しています
>>不動産開業を成功へ導く7つのポイントと成功する人の9つの特徴
未経験からの開業は不動産フランチャイズ加盟がおすすめ
未経験から不動産開業を成功させることは、簡単なことではありません。そこでおすすめするのが、不動産フランチャイズへの加盟です。
不動産フランチャイズに加盟することで、高いネームバリューによって集客力を高められるほか、経営ノウハウを享受してもらえ、独自システムなどを利用することもできます。
また、加盟後も定期的な教育を受けられるなど、アフターフォローも充実しています。未経験者が不動産開業を成功させるには、良いスタートダッシュを切れるかが重要です。
不動産フランチャイズに加盟すれば、経験値が少ないというハンデをサポートしてくれるでしょう。
LIXIL不動産ショップでは開業前から開業後までサポート
LIXIL不動産ショップは、日本の住宅産業をリードするLIXILと世界の不動産ネットワークをリードするERAが完全バックアップする、不動産フランチャイズチェーンです。
加盟店のニーズや営業担当のレベルに合わせた体系的な人材育成プログラムが用意されており、企業の成長をサポートしてくれます。
また、少子高齢化により人口に占める高齢者の割合が増加している日本では、相続に関するビジネスが注目を集めています。不動産も相続に関係しているため、今後の相続に関する不動産ビジネスに乗り遅れないようにサポートしてもらえるという点も魅力と言えるでしょう。
無料で参加できる不動産経営セミナーも全国各地で毎月開催しています。
詳しい内容はセミナーページをご覧ください。
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まとめ
不動産では在庫を抱えなくていい、高額な取引が可能、営業スキルを活かせるなどの理由から、経験者だけに限らず、未経験者も含めて開業する人が多い業種です。
しかし、経験者と比べて未経験者は融資を受けにくい、人脈がないなど不利な面が多いため、開業したものの失敗に終わってしまう人も少なくありません。
開業を成功へと導くためにも、可能であれば開業前に1年程度の実務経験を積んでおく、宅地建物取引士の資格を取得しておく、人脈を築き上げておくことをおすすめします。
また、不動産フランチャイズに加盟すれば、サポートを受けることで未経験者でも開業を成功へと導くことが可能です。開業を検討している人は、一度相談してみてはいかがでしょうか。