お役立ち情報室
- TOP >
- お役立ち情報室(一覧) >
- フランチャイズ加盟前に知っておきたいロイヤリティのこと。重要な注意点やその意味を解説
フランチャイズ加盟前に知っておきたいロイヤリティのこと。
重要な注意点やその意味を解説
はじめに
不動産業を営んでいる方の中には、今後の経営に不安を抱いており、フランチャイズ加盟を検討している方もいるでしょう。フランチャイズに加盟する際、ロイヤリティという費用を本部に支払う必要がありますが、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フランチャイズやロイヤリティとは何か、加盟するメリット・デメリットなどを解説します。ロイヤリティについて詳しく知りたい方は、ぜひご参照ください。
そもそもフランチャイズとは
フランチャイズとは、個人や法人などが成功を収めているフランチャイズ本部からサービスやノウハウなどを共有してもらい、その対価としてフランチャイズ本部にロイヤリティを支払う仕組みです。
仕入や販売、集客、採用、商品開発などの事業に必要な要素がパッケージ化されているため、未経験の方でもフランチャイズに加盟すれば開業できるくらいに準備やサポートが充実しています。
不動産フランチャイズについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
>>不動産フランチャイズのメリット・デメリットをご紹介!
ロイヤリティとは
ロイヤリティは、英語で王室や王権などを意味します。しかし、ビジネス用語として使用される場合は、特許権使用料や著作権使用料のように、知的財産権を利用する際に権利者に対して支払う対価という意味に変化します。
フランチャイズ加盟時に本部に支払うロイヤリティは、この知的財産権を使用する際に権利者に対して支払う対価です。ロイヤリティは定額で支払う方法や売り上げに応じて歩合で支払う方法などがあります。
フランチャイズのロイヤリティの3つの種類
フランチャイズのロイヤリティには、全部で以下3つの方式があります。
- 売上高で変わる売上歩合方式
- 粗利益で変わる粗利分配方式
- 決められた額を払う定額方式
売上高で変わる売上歩合方式
売上歩合方式とは、加盟店の売上高に応じて、支払うロイヤリティが変わる方式です。例えば、ロイヤリティが20%に設定されている場合は、加盟店の売上高が100万円だと20万円、500万円だと100万円といったように売上高によりロイヤリティが変わります。
粗利益で変わる粗利分配方式
粗利分配方式とは、加盟店の粗利益に応じて、支払うロイヤリティが変わる方式です。例えば、ロイヤリティが20%に設定されている場合は、加盟店の粗利益が100万円だと20万円、500万円だと100万円といったように粗利益よりロイヤリティが変わります。
売上歩合方式と同じに思えますが、売上高が基準なのか、粗利益が基準なのかによって異なります。粗利益は売上高から経費を引いた利益のことなので、粗利分配方式のほうが支払うロイヤリティを抑えることが可能です。
決められた額を払う定額方式
定額方式とは、契約時に決められたロイヤリティを毎月払う方式です。売上高や粗利益に関係なく、一定額を毎月支払うことになるため、支出を管理しやすいというメリットがあります。
また、売上高や粗利益が増加してもロイヤリティは変化しないので、利益を伸ばしやすい点もメリットです。しかし、売上高や粗利益が減少してもロイヤリティは変化しません。業績が良くない場合は、ロイヤリティの負担が大きくなる点に注意が必要です。
ロイヤリティ0円には注意が必要!
フランチャイズを展開している企業の中には、ロイヤリティ無料をアピールしている企業もいます。しかし、ロイヤリティは無料であっても、他の手数料を徴収していることが多いです。
例えば、システム使用料や端末使用料、事務手数料などです。別の名目でロイヤリティのように一定額を毎月支払わなくてはならない可能性があるので、ロイヤリティ無料には十分注意しましょう。
フランチャイズにおけるロイヤリティの相場一覧
フランチャイズのロイヤリティは、業種やフランチャイズを展開する企業によって異なります。ロイヤリティの設定が高いと、業績に影響を与えるため、おおよその相場を把握しておくことが大切です。
コンビニ
コンビニのロイヤリティは、30~60%と幅があります。その理由は、建物や土地をオーナー側が用意するのか、本部側が用意するのかによって設定が異なるためです。また、売上高や粗利益、オーナーのタイプによってはロイヤリティが変動する場合もあるので注意が必要です。
飲食店
カフェのような飲食店のロイヤリティは、3~10%と他の業種と比べて低めに設定されています。その理由は、人件費や原価率が他の業種と比べて高いためです。本部によってはロイヤリティが固定されており、1席につき月額2,000円のように設定される場合もあります。
学習塾
学習塾のロイヤリティは、授業料の10~30%に設定されているケースが一般的です。また、入会金の30~50%を本部に支払うケースもみられます。売上高や粗利益などに対してではなく、生徒の数に対してロイヤリティを計算する本部もあるので注意してください。
不動産業
不動産業のロイヤリティは、10~25万円程度です。他の業種のように、売上高や粗利益に対して〇%ではなく、定額方式が選択されるケースが多いです。
不動産業界でロイヤリティ以外にかかる費用についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
>>不動産フランチャイズの加盟料とは?加盟にかかるその他費用もご紹介!
ロイヤリティを支払う重要な意味
フランチャイズに加盟した場合に本部に払うロイヤリティですが、加盟店はなぜロイヤリティを本部に支払う必要があるのでしょうか。フランチャイズ本部にロイヤリティを支払う意味としては、以下の2つがあります。
- 商標や店名を使用する使用権のため
- ノウハウやサポートを享受できる権利のため
商標や店名を使用する使用権のため
フランチャイズに加盟した場合、本部の商標や店名を使用できるようになります。本部のブランド力は高く、消費者はこれらの商標や店名を見るだけで、どのようなサービスを提供している店なのか分かります。ロイヤリティには、これらの商標や店名を使用するための権利金の意味が含まれているのです。
ノウハウやサポートを享受できる権利のため
フランチャイズ本部には、長年培ってきた経営ノウハウが蓄積されています。フランチャイズに加盟すれば、本部からこのノウハウを享受できます。また、開業後もサポートを受けられるので、未経験者でもすぐに開業することが可能です。権利金には、ノウハウやサポートを享受できる権利金の意味合いも含まれます。
フランチャイズに参加するメリット
フランチャイズへの加盟が適切かどうかは、人によって異なります。自分に合うかどうかを判断するためには、メリット・デメリットを把握することが大切です。フランチャイズに参加するメリットは、以下の7つです。
- 事業リスクを小さくできる
- 業界未経験者でも開業できる
- 銀行から融資を受けやすい
- 本部のブランド力を活かせる
- 店舗運営に専念できる
- 有利な場所の出店が可能
- 常に新しい情報が手に入る
事業リスクを小さくできる
フランチャイズでは長年培った経営ノウハウを享受できるほか、経営サポートも行ってくれます。的確にサポートしてくれるため、自分の力だけで事業を開始する場合と比べて、事業リスクを小さくできるでしょう。
業界未経験でも開業できる
特定の業種で開業する場合は、その業種での経験が必要不可欠です。しかし、フランチャイズ加盟の場合は、経営や運営のノウハウを共有してくれるだけでなく、業務がマニュアル化されているので、業界未経験者でも開業することが可能です。
銀行から融資を受けやすい
業界経験者が独立開業する場合には、実績や後ろ盾がないため金融機関から融資を受けにくいです。しかし、フランチャイズに加盟する場合には、実績はなくてもフランチャイズ本部による後ろ盾があるため、信頼度が高くなります。金融機関から開業資金の融資を受けやすくなるでしょう。
本部のブランド力を活かせる
フランチャイズに加盟すると、本部の商標や店名を使用することが可能です。独立開業した場合、知名度や認知度を高めることは容易ではありません。しかし、フランチャイズ加盟で使用できる商標や店名は知名度や認知度が高く、集客に有利なので開業のハードルが低くなるでしょう。
店舗運営に専念できる
独立開業した場合、営業だけでなく、知名度や認知度を高めるための広告や宣伝なども行う必要があります。しかし、フランチャイズに加盟すれば、広告や宣伝などは本部が行ってくれます。店舗運営に専念できる点は、大きなメリットといえるでしょう。
有利な場所の出店が可能
開業がうまくいくかどうかは、店舗を構えた立地によって大きく左右されます。フランチャイズに加盟して、開業に適した立地条件を共有してもらえるほか、本部が開業に適した不動産の情報を管理していて紹介してくれる可能性もあります。有利な場所で出店できれば、事業を軌道に乗せやすくなるでしょう。
常に新しい情報が入る
独立開業した場合、広告・宣伝、営業活動だけでなく、業界の情報収集も行わなくてはなりません。しかし、フランチャイズに加盟すれば、新しい業界の情報を常に共有してくれます。時代の変化に合わせた経営戦略を提案してくれる点もメリットです。
フランチャイズに参加するデメリット
フランチャイズに参加するデメリットは、以下の3つです。
- 独自性が出しづらい
- ロイヤリティを支払う必要がある
- 本部や同チェーン店の影響を受ける
独自性が出しづらい
独立開業の場合、自分の個性を出すことができます。しかし、フランチャイズに加盟した場合、本部の規約に従う必要があり、独自性を出すことは基本的にできません。そのため、開業にあたり個性を出したい場合は、フランチャイズ加盟以外を選択したほうがよいでしょう。
ロイヤリティを支払う必要がある
フランチャイズに加盟することで開業を有利に進めることができますが、本部にロイヤリティを支払うことを忘れてはいけません。特に、定額方式の場合には、利益の大小に関係なく一定額を払わなくてはならないため、業績が悪化すれば支払うロイヤリティが負担になる可能性があるので注意してください。
本部や同チェーン店の影響を受ける
フランチャイズに加盟した場合、本部のブランド力を活かした経営が可能です。しかし、本部のブランド力の高さが、悪影響を及ぼす場合があります。例えば、本部や同チェーンが不祥事を起こした場合、自社とは関係なくても影響を受けるということを理解しておきましょう。
フランチャイズ契約をする際の注意点
フランチャイズに加盟して後悔しないためにも、以下2つの注意点を事前に理解してから加盟することをおすすめします。
- 提供されるノウハウやサポートが、ロイヤリティと釣り合っているか
- 相場と比べてロイヤリティが高すぎないか、または安すぎないか
提供されるノウハウやサポートが、ロイヤリティと釣り合っているか
同じ業種であっても、フランチャイズの本部によってサポート内容やロイヤリティの設定などが異なります。サポート内容が不十分であるにもかかわらず、ロイヤリティの設定が高ければ加盟する意味がありません。
フランチャイズに加盟する場合は、サポート内容とロイヤリティの設定を比較し、釣り合っているかどうかを確認してから加盟しましょう。
相場と比べてロイヤリティが高すぎないか、または安すぎないか
加盟を検討しているフランチャイズ本部のロイヤリティが高すぎる場合には、支出が大きくなることで業績が悪化する可能性があるので注意です。しかし、ロイヤリティは安ければ良いというものでもありません。
設定が安すぎる場合は、本部の経営がうまくいかず十分なサポートを受けられないほか、本部が破綻するリスクを伴うためです。ロイヤリティの設定が高い理由・安い理由を見抜き、納得した上で加盟しましょう。
フランチャイズ加盟の是非は、ロイヤリティの適正具合で決まる
フランチャイズに加盟するかどうかを決める際の重要な指標となるのが、ロイヤリティです。ロイヤリティは、本部のブランド使用料なので、その使用料が見合っているかどうかを判断することが重要です。
フランチャイズに加盟する際は、ロイヤリティ以外にも各種費用が発生します。それらの費用を含むトータルコストを理解し、サポート内容や評判などを総合的に判断しながら本部を選びましょう。
不動産フランチャイズへの加盟を検討している方へ
不動産業界でのフランチャイズ加盟を検討している方は、まずフランチャイズ本部の情報を収集することが大切です。
フランチャイズ本部は、加盟店を増やすために定期的にセミナーや説明会などを開催しています。セミナーや説明会に参加すれば、魅力的なフランチャイザーなのかどうかを効率よく判断できるでしょう。
LIXIL不動産ショップでは無料セミナーを毎月開催中
LIXIL不動産ショップでは、不動産経営者やこれから独立開業される方などに向けたセミナーをWebや全国各地で開催しています!
不動産経営に関する最新情報や、収益拡大の方法を惜しみなくお伝えしておりますので、是非ご参加ください。
セミナーについては、こちらを詳しくご覧ください。
https://fc.era-japan.com/seminar-info/
まとめ
フランチャイズに加盟すれば、業界未経験者であっても、フランチャイズ本部のノウハウの共有やサポートを受けられるので、開業を有利に進められます。
しかし、フランチャイズに加盟すると、本部にロイヤリティを支払わなくてはなりません。フランチャイズの本部によってサポートの内容やロイヤリティの設定は異なります。フランチャイズに加盟する場合は、本部のサポート内容やロイヤリティの設定、評判などを総合的に判断しながら加盟先を決めましょう。