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不動産業で独立開業!
その手順や適性、リスクについてもご紹介
はじめに
不動産業界での独立を考えている方の中には、何をどうすればいいのか分からない方も多いでしょう。事前に何をどのような手順で進めればいいのか確認しないままでは、失敗するリスクが高まるので注意が必要です。
この記事では、不動産業界で独立開業が多い理由、独立開業までの流れ、向いている人、注意点やコツなどを解説します。不動産業界での独立を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
不動産業界で独立開業が多い理由
不動産業界は以下のような理由から独立開業する方が多いといわれています。
- 他の業種に比べ開業資金が安い
- 在庫を抱えるリスクがない
- 高収入が目指せる
- 自由度が高い
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
他の業種に比べ開業資金が安い
開業に必要な資金は、どのような業種で開業するかによって異なります。在庫を多く抱える業種や広い事務所を用意しなくてはならない業種では、開業資金が1,000万円を超えるケースも少なくありません。
不動産業は、500万円程度で開業できます。他の業種に比べ開業資金が安く、開業のハードルが低い点が理由に挙げられるでしょう。
在庫を抱えるリスクがない
アパレル業界や食品・飲食業界などでは、在庫を抱えなくてはなりません。不良在庫や廃棄処分などが原因で会社の収支が悪化するリスクがあります。
しかし、不動産業は在庫を抱えることがないため、不良在庫や廃棄処分などに悩まされずに済みます。
高収入が目指せる
薄利多売な業種で独立開業した場合、高収入を目指すことは容易ではありません。しかし、不動産業で売買を仲介する場合、1回の取引で期待できる仲介手数料は高額なので、高収入を目指せる可能性が高いです。
自由度が高い
組織に属している場合、決められたルールに従わなくてはなりません。しかし、独立開業した場合、ルールを自分で決めることが可能です。自分らしく仕事ができる、仲介手数料も法律に定められている範囲内であれば自分で決められるため、自由度が高いと言えます。
不動業界の独立開業までの流れ
トラブルなくスムーズに独立開業するためには、事前に独立開業までの流れを把握しておくことが大切です。独立開業するまでの流れは、以下の通りです。
- 1.開業資金の準備
- 2.事務所の設置
- 3.会社の設立
- 4.宅地建物取引士の取得、もしくは確保
- 5.宅地建物取引業免許の申請
- 6.協会への加入
それぞれの流れを詳しく説明していきましょう。
1. 開業資金の準備
独立開業する際は、まず開業資金を準備する必要があります。開業資金が不十分なまま開業した場合、途中で運転資金が不足し、会社の経営継続が困難になる可能性があるので注意が必要です。初期費用として最低でも500万円程度必要とされていますが、万が一に備えて開業資金には余裕を持っておくことが重要です。
2. 事務所の設置
開業資金を準備した後は事務所の設置です。自宅を事務所にする場合は事務所設置のコストが発生しません。しかし、テナントを借りる場合には賃料が発生します。人通りの多い場所のほうが顧客を獲得できる可能性が高いですが、賃料負担が大きくなるので注意しましょう。
事務所の設置については、こちら記事でも詳しく解説しています
宅建士独立への道。開業までの流れや費用、失敗ケースもご紹介
3. 会社の設立
事務所を設置した後は、会社の設立です。不動産業は個人で開業することも可能ですが、社会的信用の高さや節税対策の観点などから法人化したほうが良いケースが多いです。会社を設立する際には法人登記が必要で、手続きに手間と費用がかかるので注意してください。
4. 宅地建物取引士の取得、もしくは確保
会社を設立した後は、宅地建物取引士の取得、もしくは確保に移行します。宅建業を営むには宅地建物取引業免許が必要です。従業員5人に対して宅地建物取引士を1人配置しなくてはなりません。自分が取得すれば、自らを登録、資格を取得していない場合は免許を持つ人を確保する必要があります。
5. 宅地建物取引業免許の申請
宅地建物取引士の取得、もしくは確保できた後は、宅地建物取引業免許の申請です。1つの都道府県に事務所を設置する場合は都道府県知事免許、複数の都道府県に設置する場合には国土交通大臣免許が必要です。個人が独立開業する際は基本的に1か所の事務所設置なので、都道府県知事免許となるでしょう。
6. 協会への加入
宅地建物取引業免許を申請した後は、協会への加入です。不動産業を開業する場合には、宅地建物取引業法の定めに基づいて営業保証金を納めなくてはなりません。営業保証金は本店と支店で違い、本店は1,000万円、支店は1店舗につき500万円です。不動産保証協会や宅建協会に加入する際は、弁済業務保証金分担金として60万円を協会に納付すれば、営業保証金に代えることが可能です。
不動産の独立開業の流れについては、こちら記事でも詳しく解説しています。
不動産で開業するには?事前に知っておきたい9つのこと
不動産業の独立に向いている人
不動産業界は独立開業する方が多いですが、誰でも独立開業に向いているというわけではありません。失敗を回避するためにも、自分が独立開業に向いているのか事前に確認しておくことも大切です。不動産業の独立に向いているのは以下のような方です。
- 人脈が豊富な人
- 聞く力がある人
- お客さんを大事にできる人
- 行動力がある人
- 勉強し続けることができる人
- ストレスに強い人
それぞれの条件について詳しく見ていきましょう。
人脈が豊富な人
独立開業した後に安定した売り上げを得られるかどうかは、集客力にかかっています。顧客になってくれる方、顧客を紹介してくれる方などの人脈が豊富だと、安定した売り上げが期待できます。人脈の豊富さは集客力の高さと関係するため、人脈が豊富な方であれば独立開業が有利に進みます。
聞く力がある人
営業で重要なのは、聞く力です。相談者の要望をしっかり聞き出せば、相談者に最適な不動産を提案することで成約に至る可能性が高まるためです。聞く力があって、コミュニケーション能力の優れている方は独立開業に向いています。
お客さんを大事にできる人
一人ひとりのお客さんを大事にしていれば、評判が良くなることで顧客が再度相談してくれたり、新たな顧客を紹介してくれたりすることも少なくありません。良い評判は大きな集客力となるため、お客さんを大事にできる人は独立開業に有利と言えます。
行動力がある人
不動産会社は数多くあり、待ちの姿勢では売り上げを伸ばすのは容易ではありません。そのため、売り上げを伸ばすためには、行動力が求められます。向上心が高く、すぐに考えたことを実行に移せる行動力の高い人は独立開業を有利に進められます。
勉強し続けることができる人
独立開業する前は、与えられた職務だけをこなしていれば問題ありませんでした。しかし、独立開業後は全ての業務を自分でこなさなくてはなりません。必要とされる知識やこなさなくてはならない職務が増加するため、常に勉強し続けることができる人でないと独立開業は厳しいでしょう。
ストレスに強い人
独立開業する際、自分がやらなければならない業務が増えるため、体力的な負担が大きくなります。また、不動産業ではさまざまなクレームが発生することも多く、精神的な負担も大きいです。そのため、体力的にも精神的にも強い人が独立開業に向いていると言えます。
不動産業独立に関するよくある失敗やリスク
独立開業を成功させるには、よくある失敗やリスクを事前に把握して、同じ状況に陥らないようにすることが重要です。不動産業独立に関するよくある失敗やリスクとして、以下の4つが挙げられます。
- 売り上げが不安定
- 運転資金が不足する
- 集客が上手くいかない
- 開業時の見通しが甘い
それぞれについて詳しく説明していきます。
売り上げが不安定
不動産業で売買を仲介する場合、1回の取引で期待できる仲介手数料は高額です。しかし、売買の仲介は頻繁に発生するものではありません。そのため、毎月の売り上げが不安定になりやすいので注意が必要です。
運転資金が不足する
不動産業は、開業資金が他の業種よりも少ないという魅力がありました。しかし、事前に最低限の開業資金しか用意していない場合、売り上げが不安定な不動産業においては運転資金が枯渇するリスクに注意が必要です。経営が軌道に乗るまでの資金を用意できていなければ、志半ばで会社を畳むことになるので運転資金を十分に用意しておきましょう。
集客が上手くいかない
規模の大きな不動産会社の場合には、会社の知名度や人気が高く、広告費を十分にかけることで集客を有利に進めやすいです。しかし、独立開業したばかりの場合には、会社の知名度が低いため、集客が上手くいかずに売り上げが立ちにくい点に注意が必要です。
開業時の見通しが甘い
不動産業での独立開業は、他の業種よりもハードルが低めです。しかし、ハードルが低いからといって成功が保証されているわけではありません。運転資金や集客などのように独立開業前は考える必要がなかったことを考えなくてはならず、見通しが甘いと経営継続が困難になる可能性があるので注意してください。
独立開業後は会社経営に必要な資金を稼ぐだけでなく、自分の生活費も稼がなくてはなりません。無理のない計画を立てられているのかしっかり確認してから開業しましょう。
不動産の独立開業で失敗しない為に知っておきたい「失敗しやすい10のパターン」をご紹介した記事があります。詳しい内容はこちらの記事をご覧ください
不動産業開業・独立で失敗しやすい10のパターン
不動産業の開業で成功するコツ
不動産業の開業で成功するには、先ほどのよくある失敗やリスクなどを踏まえて、以下のコツを押さえながら開業に取りかかることが重要です。
- 他社との差別化を図る
- 不動産関係の人脈を形成する
- 不動産フランチャイズで開業する
それぞれのコツを詳しく見ていきましょう。
他社との差別化を図る
独立開業後に売り上げを安定させるためには、他社との差別化を図ることが欠かせません。例えば、単身者やファミリー層、シニア層などのようにターゲットを絞ったりエリアを絞ったりすれば、自社の強みや特徴を作り出すことに繋がります。
特に不動産業は、デジタル化がまだ進んでいません。ウェブサイトを使った集客や情報発信などに注力すれば、他社よりも顧客獲得が有利に進みます。
不動産のWeb集客については、こちら記事でも詳しく解説しています
不動産会社がやるべきWeb集客。店舗やチラシでも出来るその方法とは
不動産関係の人脈を形成する
不動産業での成功には、人脈が豊富であることが欠かせません。賃貸や売買を問わず、物件やオーナー、顧客の情報を早く入手できるかどうかが売り上げに影響します。そのため、独立開業前、独立開業後も不動産関係の人脈の形成に注力しましょう。
不動産フランチャイズで開業する
不動産業で独立開業する場合は自力で開業する以外に、不動産フランチャイズに加盟する選択肢があります。不動産フランチャイズに加盟する際はロイヤリティを支払う必要がありますが、高い知名度で顧客から信頼を勝ち取りやすく、集客を有利に進めやすいです。加盟店同士のつながりが生まれることで相談しあえる仲間と出会える点もメリットと言えます。
不動産の独立開業を成功に導くポイントをさらに詳しく紹介した記事があります。成功する人の9つの共通点についてもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
不動産開業を成功へ導く7つのポイントと成功する人の9つの特徴
不動産フランチャイズにご興味がある方へ
不動産業の独立開業でフランチャイズへの加盟を検討しているものの、なかなか一歩を踏み出せずにいる方はセミナーに参加することをおすすめします。
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まとめ
不動産業は、他の業種よりも開業資金が安く、在庫を抱えるリスクがない、高収入が目指せるなどの理由から独立開業する方が多いです。しかし、独立開業しやすいですが、成功が保証されているわけではありません。
独立開業を成功へと導くには、独立開業でよくある失敗やリスク、成功させるコツなどを事前に把握してから開業することが重要です。
また、誰でも独立開業に向いているというわけではありません。独立開業前と比べて精神的・体力的な負担が大きくなるため、向いているかどうかも確認してから開業しましょう。